新撰・私たちの「萬葉」百首

新撰・私たちの「萬葉」百首

 ご推薦下さい、「私たちの『萬葉』百首」に「萬葉集」の歌を
講師 池田 雅延   
 ≪私塾レコダ l’ecoda≫では令和四年四月から毎月第四木曜日に「新潮日本古典集成で読む『萬葉』秀歌百首」と謳って元筑波大学教授、伊藤博先生が撰ばれた「『萬葉』秀歌百首」を月に二首ずつ味わってきました。この味読が本年(令和六年)十一月、百首全歌に到達するのを機として「私たちの『萬葉』百首」を新たに撰びたいと思います。つきましては、「私はこの歌が好き」あるいは「この歌が気になる」「この歌には思い出がある」……等々の「萬葉」歌を本欄の末尾に添えているフォームによってご推薦下さい。ご推薦いただく歌の数はフォームの利用一回につき一首とさせていただきますが、フォームの利用回数に制限はありません。
 
 先ほど、≪私塾レコダ l’ecoda≫では伊藤先生が撰ばれた「『萬葉』秀歌百首」を月に二首ずつ味わってきましたと言いましたが、厳密に言えば≪私塾レコダ l’ecoda≫で味わったのは伊藤先生が撰ばれた百首のうち、後半部と言える「萬葉集」巻第四~巻第二十収録歌の六十二首のみで、「萬葉集」巻第一の「たまきはる 宇智の大野に 馬並めて 朝踏ますらむ その草深野」(中皇女)から巻第四の「君待つと 我が恋ひ居れば 我が宿の すだれ動かし 秋の風吹く」(額田王)までの三十八首は、≪私塾レコダ l’ecoda≫の開設前に講師池田雅延が新潮社の≪新潮講座≫で講義を終えていましたため、新設の≪私塾レコダ l’ecoda≫ではそれに続く三十九首めの「風をだに 恋ふるはともし 風をだに 来むとし待たば 何か嘆かむ」(鏡王女)から読んできています。
 そこで明年一月以後は、伊藤先生の「萬葉」秀歌百首の前半部を巻第一の「たまきはる 宇智の大野に 馬並めて…」から巻第四の「君待つと 我が恋ひ居れば 我が宿の…」までを月に二首ずつ読んでいくこととし、皆さんからご推薦いただく「私たちの『萬葉』百首」の歌は令和六年六月から≪私塾レコダ l’ecoda≫の機関誌『身交ふ』に発表していき、頃合いを見て順次、塾の講座で鑑賞します、鑑賞開始の時期はあらためてお知らせします。

 なお、伊藤先生の百首とはちがって、私たちの百首は「百」にこだわりません。ご推薦いただいた歌はそれぞれご推薦下さった方にはかけがえのない一首一首ですから、ご推薦いただいた歌すべてを「百首」中の一首と位置づけ、その総計が百首を越えても「私たちの『萬葉』百首」と呼び、逆に百首に達しなくても「私たちの『萬葉』百首」と呼ぶことにします。
 ご推薦の受付は本年(令和六年)四月一日(月)に開始します。どしどしご推薦下さい、お待ちしています。


私塾レコダ l'ecoda≪新撰・私たちの「萬葉」百首」≫に選びたい萬葉歌を一首ずつご推薦ください。