[小林秀雄と人生を読む夕べ]

 小林秀雄と人生を読む夕べ 

 この講座は、第一部、第二部の二部構成になっています。
 前半の第一部は、「小林秀雄山脈五十五峰縦走」と題して、小林先生の作品を五十五作、講師池田雅延が選んで各回一作ずつ読んでいきます。小林先生六十年の作品系列を池田は飛騨山脈、奥羽山脈などの山並に見立てて「小林秀雄山脈」と呼んでいますが、そのなかでもひときわ高く、美しくそびえる五十五作を特に選んで「小林秀雄山脈五十五峰」と名づけ、≪私塾レコダ l'ecoda≫の熟読翫味作としました。
 そして後半の第二部は、「小林秀雄 生き方の徴(しるし)」と題して、「考えるということ」「常識とは何か」「歴史とは何か」など、誰にとっても「いかに生きるべきか」の急所に関わる言葉を順次取り上げ、これらの言葉について小林先生はどう言われているかをお話しします。
「小林秀雄山脈五十五峰」「小林秀雄 生き方の徴」とも、より詳しくは「l’ecoda講話覚書 Ⅰ 開講にあたって」でご案内します。



令和8年4月の講座ご案内

●4月9日(木)19:00~21:00

*ご注意下さい、
 「小林秀雄と人生を読む夕べ」はこれまで毎月第3木曜日に開講してきましたが、令和8年度4月からは毎月第2木曜日に行います。どうかお間違えのないよう、今後とも皆さまのご参加を楽しみにお待ちしています。



 小林秀雄と人生を読む夕べ

   第一部 小林秀雄山脈五十五峰縦走
      第三十四峰「私の人生観」(「小林秀雄全作品」17集所収) 
                      昭和二四年(一九四九)一〇月発表 四七歳
 
  「私の人生観」は、元はと言えば講演録です、しかし、講演の速記がそのまま文章化されたというものではありません。講演で話されたことを基にして全面的に書き下ろされたと言ってよく、しかも、私の人生観はこうこう、こうですと、手際よく説明するのでもありません、「人生観」の「観」という言葉はどういう歴史をもっているかを仏教の「観法」について考えることから始め、明恵上人の画像や宮本武蔵の言葉に、人間を質実に生かす「観」の現れを見ます。こうして小林先生に言われてみると「観」は「心眼」に近いとも思えますが、優れた画家は肉眼を鍛え、拡大した視力で物を見る、そういう画家によって描かれた海や薔薇は、見る者に視力の改革を迫ってくる……、そう説いて、美を観る眼によって大きくひらける人生へと読者を誘います。


   第二部 小林秀雄 生き方の徴(しるし)
     「観」という言葉

 今回の第一部で「観」という言葉は小林先生によって多角的に考察され、掘り下げられていることを知りますが、私たちは第二部でも「観」という言葉に眼を配り、「見」「視」「覧」なども視野に入れてみることによって「観」の「観」たる所以を嚙みしめたいと思います。


●[小林秀雄と人生を読む夕べ]これまでの講座へ