事務局ごよみ(17)
「新撰・私撰、私たちも『萬葉』集歌百首」に
みなさまのご推薦をお待ちします!
橋岡 千代
池田雅延塾頭の「新潮日本古典集成で読む『萬葉』秀歌百首」は今年の十一月で最後の百首目を迎えます。
そこで、令和七年一月からは、読者のみなさまからこれぞと思われる歌をご推薦いただき、そこから「私たちの『萬葉』集歌百首」を新たに選んだ講座に移ります。
つきましては、この四月から、みなさまご推薦の「萬葉」歌を受け付けます。これまでの講義に参加されていた方もされていなかった方も、何首でも構いませんのでお選びになって、本誌「身交ふ」でご案内している「新撰・私撰、私たちも『萬葉』集歌百首」コーナーにお寄せください。
なお、ご推薦いただくに際しては、ご推薦歌をお書きくださり、「新潮日本古典集成『萬葉集』(一)~(五)」の歌頭に打たれている歌番号をご記入くださいますようお願いいたします。
そこでさて、皆さまとご一緒に読みたい歌を私も試みに選んでみました……。
いにしへに 恋ふらむ鳥は ほととぎす
けだしや鳴きし 我が恋ふるごと
額田王[112]
春の野に すみれ摘みにと 来し我れぞ
野を懐かしみ 一夜寝にける
山部赤人[1424]
夕月夜 心もしのに 白露の
置くこの庭に こほろぎ鳴くも
湯原王[1552]
ここに挙げました三首の歌は、「新潮日本古典集成」の『萬葉集』をぱっぱっぱっと開いていって目に留まった歌です。
みなさまも、お気の向くままページを繰って「私の『萬葉』秀歌」をお選びください、楽しみにお待ちしています。
(了)