令和7年11月のご案内
令和7年11月の≪私塾レコダ l’ecoda≫三講座は、次のように開きます。
講師 池田 雅延
●11月20日(木)19:00~21:00
小林秀雄と人生を読む夕べ
第一部 小林秀雄山脈五十五峰縦走
第二十九峰「ランボオⅢ」(続)(「小林秀雄全作品」15集所収)
昭和二十二年(一九四七)三月発表 四十四歳
「ランボオ」は一九世紀フランスの詩人です。小林先生がランボーの詩と出会ったのは、二十二歳の春でした。それから約二十年、詩集「地獄の季節」の翻訳が再刊されることとなり、それを契機として書いた「ランボオⅢ」で、ランボーとの出会いという「事件」をまざまざと思い出します。ランボーは十代半ばに詩を書き始め、二十歳前後にはもう筆を絶って世界を放浪、三十七歳で世を去りましたが、その詩魂、その生活力、その行動力、すべてに小林先生は共感し共鳴しました。
この、小林先生自身の青春の自画像とも言えるタッチで書かれたランボオ讃歌を、前回の10月16日には「小林秀雄全作品」(新潮社刊)第15集をテキストとしてp.133の5行目まで読みましたが、今回はp.133の7行目から最後までを読み上げます。
第二部 小林秀雄 生き方の徴(しるし)
「千里眼」という言葉
●11月6日(木)19:00~21:00
小林秀雄「本居宣長」を読む
第四十九章 続 「『おのおのその性質情状』との出会い」
●11月27日(木)19:00~21:00
新潮日本古典集成で読む「萬葉」秀歌百首
今月の「秀歌」は次の二首です。
磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど
見すべき君が 在りと言はなくに
大伯皇女[166]22
朝日照る 島の御門におほほしく
人音もせねば まうら悲しも
島の宮の舎人[189]23・末尾の[ ]内は新潮日本古典集成『萬葉集』の歌頭に打たれている
『国歌大観』の歌番号、その次の数字は今回の秀歌百首の通し番号です。

